▼酒田市が高規格道路・余目酒田道路の整備の土砂を提供するため、旧八幡町にある八森自然公園内の土砂16万６千立方㍍の掘削工事を進めることを知らされた地域住民が「八森の自然を保全する会」（佐藤良和代表）を組織し反対運動を進めています。酒田市は行政の拙速を認めました。
▼10年度から高速道路・酒田みなとインターと遊佐間の工事が国直轄事業として始まります。
鳥海山の胴腹滝近くの遊佐町臂（ひじ）曲地区では岩石採取の面積を現行８万㎡から10万㎡に拡大する「事前協議」が県に提出されました。
標高で百数十メートル下に集落の簡易水道があり、影響を心配する声があります。
また酒田市浜中では砂丘地農家に砂を売って欲しいと業者が訪問しています。
▼県は、業者に地元と岩石採取で合意した文書添付するよう「行政指導」しました。
遊佐町議会は、岩石採取反対の意見書を採択し吉村知事に提出しました。
しかし、県の「行政指導」に強制力はなく、正式申請されたら許可せざるを得ないと言われます。
▼過去には、業者が岩石採取後に倒産、原状復帰の義務付けを放棄した事例が鳥海山麓でありました。
県民の道路開設への期待は高いものがありますが、環境面で後世に大きな影響を及ぼす許認可権の行使は、慎重の上に慎重を期すべきと考えます。（県議 笹山 一夫）
