これでいいのでしょうか？　「鶴岡市子ども像」

　「広報つるおか」10月15日号に、「鶴岡市子ども像（草案）の策定について」という記事が掲載されました。

　「策定委員会草案」は、「私たちは　いのち育むまち鶴岡を愛し　真心をつくし　夢に向かって学びます」というもので、「鶴岡の子どもたちに託したい、様々な教育的価値を、鶴岡に生まれた土壌・環境等から育まれる愛郷的なフレーム、地域の仲間とかかわる共生的なフレーム、将来的な夢や実践等の意欲的なフレームに分類し、これら三つのフレームにふさわしい鶴岡らしい個性的な文言を検討」したとされています。

■すべて「非公開」では理解不能

　市議団では、市教育委員会に詳細を問い合わせましたが、「策定委員会では大変活発な討議をおこなったが、広報に掲載されている以上の説明はできない。策定委員会のメンバーは非公開。委員会の議事録も無い」という説明でした。

　草案は、32字の短い文章であり、これがどうして「旧市町村の子ども像、子ども憲章等の教育的価値の継承」「鶴岡らしい個性的な文言」なのかということは、策定委員会での議論を説明してもらわなければ理解できるものではありません。

　誰が、どんな議論をしたのか、まったく伏せたままで結論だけ示しながら、「この草案についてご意見がございましたら、ぜひお聞かせ下さい」などと言っても、真剣に市民の意見を聞く姿勢があるとは言えません。

■市民の議論が大切

　草案を見た市民の方々は次のような意見を述べていました。

　「『子どもの権利条約』の理念で策定すべき。古い考え方を感じる」

　「『真心をつくす』では、教育勅語の『12徳』の中にある文章と同じではないか」

　「ご意見」締め切りは11月５日（水）とされていますが、「鶴岡の子どもたちに託したい、さまざまな教育的価値」を定めるという、極めて重要な文章をこのような市民不在の方法で定めるべきでは無く、検討過程を公開し、市民の間で大いに議論すべきではないでしょうか。