昨年２月就任した齋藤知事にとって本格的な予算編成は初めてで、当初予算が６千億円を下回ったのは13年振りです。■利払い均衡に背景あり
知事は予算説明で、「プライマリーバランス（県債を除く歳入と歳出の差）」が「２１９億円の黒字となり、借金の利払い２１３億円より６億円多くなった」ため、県政史上初めての「利払いの均衡」が取れたと自らの成果を強調しました。しかしそれには背景があります。
知事は「非義務」と分類した事業の予算要求枠を前年度比40％減とする一方で、「05年度予算の不執行額の２分の１を06年度予算要求の別枠とする」方針を示しました。
■財源確保に狂奔
各課は、05年度予算の投資的経費△98億円を筆頭に、従来は決算時に不要額計上することが慣行の「欠席委員報酬△８千円」までも２月議会で減額補正し、「06年度予算の財源確保」に狂奔しました。
私は、２月定例会で、当初予算、補正予算、議員定数削減条例などに反対し４回の討論をおこないましたが、自民、社民、民主、公明等の議員は全ての議案に賛成しました。
■事実を県民に知らせ
知事の「アメとムチ」政策は、予算規模の縮小とセットで、県民に大きな痛みをもたらすことは、先の「新つるおか」で報告したとおり明確です。
定例県議会は終わりました。事実を県民に知らせる街宣に力を入れます。（県議 笹山 一夫）
