政府がこの通常国会に法案提出を予定している、患者負担増の医療制度「改革」案に対し、昨年末、日本医師会などが取り組んだ反対運動に１７１８万人が署名するなど批判が広がっています。山本器三重県医師会長は、「赤旗」で「政府の社会保障削減のしわ寄せを受ける高齢者や疾病のある人は『弱者』だ。削減を進める側（政府与党）は『受益者』と考えているが間違いで『受難者』だ。」と断定しています。
■改悪に県民世論を喚起すべき
17日の厚生文化常任委員会で私は、「政府案は今年10月から、70歳以上の高齢者のうち『現役並みの所得』の患者負担を現役同様３割に引き上げる。08年４月からは70~74歳の『一般所得者』の患者負担を現行の１割から２割に引き上げ、75歳以上の高齢者を対象に新たな医療制度を創設し自己負担を強いる内容だ。本県の市町村国民健康保険加入者47万人のうち年金受給者でもある60歳以上は５割でその割合は年々増えている。うち70歳以上16万人の１人当り療養費は年64万円。後期高齢者である75歳以上が１割負担から２割になれば医療機関での窓口払いは年13万円になる。政府は国民年金だけの受給者からも介護保険料のみならず医療保険料まで天引きする計画になっている。高齢化率が全国第４位の本県で、政府が推進する改悪内容の試算を示し県民世論を喚起すべきだ。また県議会も県民生活を悪化させる政府案に反対の意思表示をすべきだ」と主張しました。（県議 笹山 一夫）
