令和２（2020）年度予算編成にあたっての要望書を鶴岡市の皆川治市長に提出しました。

２０１９年12月２3日

　日本共産党鶴岡地区委員会（五十嵐貞子委員長）と党鶴岡市議団は12月23日、令和２（2020）年度予算編成にあたっての要望書を鶴岡市の皆川治市長に提出しました。


令和２（2020）年度予算編成に当たっての要望書（日本共産党鶴岡地区委員会・日本共産党鶴岡市議団2019.12.23）→ＰＤＦ

　懇談では、市長は「合併優遇措置が終了する中での予算編成で財政的にも厳しく、山形県沖地震への対応もあり、多くの課題に応えていかなければならない」と述べました。

　党市議団は「日常の生活相談の中で市民の生活困難が広がっていることを実感しており、くらしと福祉を守る施策を大きく押し出す方向に市政を転換していただきたい」と強く求めました。

2019年　12月23日

鶴岡市長 皆川 治　様

                                                    　日本共産党鶴岡地区委員会　　

                                                          委員長　五十嵐貞子　　

                                                        日本共産党鶴岡市議団　　

                                                              団長 加藤 鑛一　　

                                                                  菅井 　巌　　

                                                                  山田 　守　　

                                                                  坂本 昌栄　　

                                                                  長谷川 剛　　

令和2（2020）年度予算編成にあたっての要望書

　皆川市政も折り返しの2年目を経過し、市民との「対話と協働」を掲げ、公平・公正な市政の実現を目指し職務執行にあたられていることに敬意を表します。

前榎本市政を引き継ぐ中で、新文化会館建設をはじめ、一般廃棄物・ごみ最終処分場候補地、フーデェヴァー、ソライなど、事業決定プロセスに係る行政対応について問題が生じています。「市民目線を大切にする」という初心を貫かれ、住民福祉を第一に実現する市政を目指される事を願い、令和2（2020）年度予算編成にあたり、以下の項目について要望致します。

記

重要要望事項

１、 国政選挙に対する皆川市長の態度表明は、市民党の立場に疑問を持たれないよう、憲法の定める地方自治の本旨に則り、毅然として国政に向き合うことを求めます。

２、 年々甚大な被害をもたらしている気象災害に対する対策の強化

 　頻発する集中豪雨に対し、河川の支障木撤去や土砂浚渫など、県と強調し早期に対策を図ること。

地域に密着した支所職員、特に土木及び農林水産担当の技術職員をふやし、災害対応力の強化を図ること。

国に対し、災害救助法は住宅の一部損壊も含め、救助費の国庫負担を拡充するなど、抜本的な改正を求めること。

温室効果ガスの削減を国際的に合意した「パリ協定」の対象期間は2020年から始まり、地球温暖化対策を強力に推進すること。

３、 令和2（2020）年度に心配されている藤島小の3年生40人学級に対して、県の「さんさんプラン」改善を求め、市独自に40人学級解消を図ることを望みます。

４、 第五学区の小学校改築または新たな建設にあたっては、いつまでも住み続けられる街づくりの一環として、地域コミュニティの継続性や地域防災拠点として十分機能することを含め検討すること望みます。

５、情報公開と市民参加

 　前市政から引き継いだ、課題をめぐる新文化会館建設、ごみ最終処分場建設、屋内子育て遊戯施設建設など、行政組織の意思決定に至る過程を含め、後に検証可能となるよう現在検討されている公文書の作成・保管の徹底など、課題を明確にして改善を図ることを望みます。

５、国民健康保険税の引き下げ、18歳未満の子どもの均等割り廃止

 　国保会計の30年度決算では4億3千万円の黒字であり、財源保留額は12億8千万円まで膨らんでいます。税収減も予想されますが、今ある基金の活用や一般会計からの繰り入れなどで引下げを行い、市民の暮らし防衛を図ることを望みます。また、18歳未満の子どもに係る均等割りについて減免を行い、国保加入の多子世帯の支援をすることを望みます。

６、学校給食費の無償化を進めること

 　平成30年度に段階的削減として第３子以降の小中学生給食費の無償化を実現しましたが、県内でも小中学校の学校給食の完全無償化・一部助成は本市も含め、13市町村まで広がっています。

学校給食は適切な栄養摂取による健康増進や、健全な食生活に対する判断力の養成など、食育教育の一環であり、「給食は子どもの食のセーフティーネットの役割」も果たしています。　　保護者負担は小学生で学校教育費の４割を占め、給食費の負担軽減は「子育て支援や教育充実」を進めることにつながります。「学校給食発祥の地」である鶴岡市での無償化拡充と完全無償化実現を望みます。

７、子ども医療費無料化を高校卒業まで拡大すること

 　子どもの医療費無料化を高校卒業まで引き上げることは、教育費負担が大きくなる高校生の保護者負担の軽減になります。子育て支援の拡充は、結婚・出産を考える若い世代にとっても地元定着の大きな契機になり、財源確保を図り、高校卒業までの子ども医療費無料化を実現することを望みます。

８、包括的な地域医療体制の構築と、看護師不足問題を若者地元定着につなげること

 　日本海病院、日本海ヘルスケアネットを中心とする北庄内の地域医療構想の具体化が進んでおり、教訓的な事例が報告されています。今年度設置された地域包括ケア推進室においても、こうした動きを参考に南庄内エリアにおける急性期病院である荘内病院や民間病院や診療所などを含めた地域医療再編をリードし、病院間での機能分担と連携を強化していくことを望みます。

地域の慢性的看護師不足は重要な課題です。市立荘内看護専門学校の整備計画と併せ、若者の地元定着を図るためにも、学生等の看護師資格を目指す４年生大学等の進学ニーズに着目し、県に対して県立又は私立学校による庄内への看護学校・看護学部の新設・併設の取組みを進める要望します。

９、バイオ関連優先から地域循環型経済重視への産業政策の転換

 　バイオ関連事業、サイエンスパーク構想については過去の投資と研究成果を検証し、見直しを進めるべきです。

　ベンチャー企業の軍事研究利用に反対し、遺伝子組み換え生物生産については、市民に不安や疑問が生まれないように監視を強めることが必要です。

　バイオ開発優先の政策から、農林漁業と地元中小企業の地域循環型経済重視への転換、市民の暮らし優先の市政の実現を要望します。

 １０、憲法順守に基づいた自衛隊への対応と「全国首長９条の会」への賛同と参加を

多くの人命を奪った過去の戦争への反省から立脚する平和憲法を順守する立場を明確に堅持し、自衛隊への行政対応については、市民の名簿提供や、児童生徒の自衛隊での職場体験、大産業まつりでの自衛隊車両展示等への協力、参加は行わないことを強く要望します。

2019年11月17日に発足した「全国首長9条の会」には現職13人を含む131人が賛同・呼びかけ人が参加されています。憲法9条順守する立場を明確に示し、同会への賛同と参加を要望します。

 １１、イージス・アショアの適地調査及び配備に反対すること

陸上イージス秋田見直し論が浮上する中で、政府はすべての候補地をゼロベースで調査するとしています。庄内４ヵ所、うち鶴岡市川代地区も調査地として掲げられており、市民の安全を守る立場から、適地調査に反対し、イージス・アショアの配備断念を政府に求めて下さい。

■各分野の要望

一．総務部関係

１、  予算編成方針における年次的な削減方針を目標とするのではなく、各課は市民の生活を支え、将来の不安をなくすために必要なサービスは何かをきちんと議論し、そのために予算を確保することを旨として努力すること。

２、  公契約条例を制定し、公共工事受注業者、指定管理契約業者などに、末端の下請けに至るまで適正な利益と労働者の適正な賃金を保障すること。

３、  小規模事業登録制度の限度額を引き上げ、工事も対象にすること。地元の小規模建設業者への公共事業発注拡大を図ること。

４、  統廃合した学校施設など市有財産の、未利用施設の有効活用を図ること。

５、  合併市の行政システムとして住民自治を発揮できる「地域自治区」制度や、「小規模多機能自治」など地域内分権のシステムを検討すること。

６、  審議会・各種委員会は、法律等で制限のあるものなど、秘匿を要する個人情報を扱うものを除いて、市民公募委員の導入を原則とすること。会議開催予定・会議資料は委員への通知・提供と同時に、会議録等は、開催後一週間以内にインターネット等で積極的に公開すること。

７、  職員の人事評価は公正・公平に行うと共に賃金等の労働条件に連動させないこと。職位については私情を排し思想・信条等の差別を行わないこと。

８、  幹部職員への女性の登用を積極的にすすめること。

９、  積立金は行政改革大綱の目標を超えた過大な積み立ては行わず、市民の福祉向上に必要な支出を量って財源を確保すること。

１０、            指定管理者制度について、指定管理者選定と事業評価をおこなう市民参加の委員会を創設し、利用者・関係者の評価の把握・分析も含めて評価を行うこと。

１１、            職員との対話に努め、多忙な部課への人員増強や、福祉系の専門職採用などを図り、市民目線に立ったサービスの向上につとめること。

１２、            会計年度任用職員制度導入にあたり、採用職員の職域ごとの処遇改善、再雇用等を旨とした財源確保に努め、国にも求めること。同制度を正規職員削減の動機とせず、職域ごとに必要不可欠な正規職員については、その確保・採用を目指すこと。

１３、            平和都市宣言事業の充実を図ること。

１４、            自衛隊から要請される市民の名簿提供については、国民の基本的人権、戦争放棄を掲げる憲法を順守し、協力を止めること。

二．市民部関係

１、  マイナンバーの適用事業を拡大しないこと。個人情報の漏洩など悪用される危険のあるマイナンバー制度の廃止を求めること。

２、  老朽化しているコミニュティーセンターの改築を進めるとともに、老朽化した設備・備品の改修を行うこと。防災使機材・救急装備などの点検、補充など適切な管理を行うこと。

３、  コミニュティーセンター職員の処遇改善を図るために、労働実態を勘案した生活給を補償する加算支援を行うこと。

４、  地域コミュニティ活動の展開にあたっては、蓄積されてきた社会教育活動を十分尊重して充実を図ること。地区公民館のコミセン化再編を検証し、社会教育法にもとづく公民館の再評価をおこなうこと。公民館とコミセンの使用料無料化を図ること。

５、  コミニュティーセンターに配備されている除雪機を地域事情に合わせて再配備すること。メンテナンス費用を助成すること。

６、  生ゴミの資源化、布類等の資源回収など資源化を促進すること。家庭ゴミ回収の有料化をおこなわず、事業系ゴミも含めてゴミ減量・再利用・再資源化をすすめること。

７、  一般廃棄物処理最終処分場の建設にあたっては、地域住民との合意に基づく自然環境の保全・里山再生と跡地利用、生活環境の保全など誠実に履行すること。埋立期間の短縮、次の候補地選定に早期に着手すること。

８、  地震や豪雨災害に対しての市民の防災意識と地域防災体制構築を着実に進めること。土砂災害危険地域の対策を国県と協力し早急に実施すること。水害災害の減災に向けて河川の河床掘削、支障木の撤去を実施すること。

９、  官民連携による公衆トイレの環境整備を進めること。

１０、            動物愛護の取組みとして、野良犬、野良猫の保護にあたっての避妊、去勢手術に対する補助制度を創設すること。

 ＜山形県沖地震の復旧、東日本大震災復興支援・避難者支援＞

１、  山形県沖地震の被災者、被災住宅等の復旧を、最後の一人、一棟が完了するまで継続的に支援すること。屋根瓦修復に係る職人等不足について、今後も想定される事態に備えた課題と受け止め、後継者育成等も含め対策を図ること。地震によって経営等に影響を及ぼしている商業、観光など中小企業の支援対応に引き続き務めること。

２、  東日本大震災復興支援に取り組む団体・個人への支援を強めること。本市への避難者の要望把握に努め、生活全般に渡る支援、希望者の定住支援を強めること。

三．企画部関係

１、  慶応先端研バイオ研究への支援は本来国が行うべきものであり、地域経済振興と雇用拡大の見通しを明確なものにし、それらの効果に見合った規模に見直すこと。また、防衛省の軍事研究には協力しないこと。有機農業を進めるうえで課題となっている病虫害被害等の軽減を図る研究への着目を促し、研究成果を地域に還元すること。

２、  「地域内循環経済」を基本とする産業政策に転換すること。木質バイオマス、小規模水力を始めとした再生可能エネルギー自給率の向上と、産業振興、雇用拡大を図ること。木質バイオマスは、地元産木材の活用、熱利用を重視し、資源の有効活用を図ること。

３、  公共施設に再生可能エネルギーの導入を進めること。民間施設での活用を支援すること。個人住宅への設置補助を拡充すること。

４、  原発ゼロの社会を目指す立場に立ち再生可能エネルギーの本格的活用を国に求めること。

５、  「買い物難民」を生まないために、地域の流通・小売業、市内業者による訪問販売・宅配事業の健全育成と支援を図ること。

６、  市民の移動権の保障を図る立場から、すべての地域に市民が利活用できる「運賃低減」「福祉型」デマンド公共交通システムを拡充すること。高齢者の自動車運転免許・自主返納対策の拡充として、庄内町で実施している恒久的なタクシー利用助成などに学び拡大すること。

四．健康福祉部関係

＜国民健康保険＞

１、  保険料負担軽減を図るために、全国知事会が求めている国保財政への公費１兆円規模の投入を県に求め後押しすること。県との共同運営によって初年度から生じた納付金不足の要因である、不十分な国の保険制度設計、係数の在り方など県・国に改善を求めること。

２、  市の国保会計への法定外の一般会計からの繰入れを拡充し、加入者の保険税負担を軽減すること。市民負担増となる県内国保税の統一に反対すること。

３、  経済的理由による受診抑制を防止するために、低所得者への税の減免、医療費一部負担金減免などの周知を徹底し実施すること。加入者の生活実態・受診状況の把握を図ること。

４、  国保直営診療所である上田沢･大網診療所の診療を今後とも継続すること。

５、  生活困難者の滞納発生は「市民からのSOS」と受け止め、対象世帯の生活再建支援に主眼をおき、実態に合わせた収納を図ること。

６、  今年度から短期証の交付ゼロを実施した横浜市に学び、全員に通常の保険証を交付すること。

 ＜医療全般＞

１、  子どもの医療費を満１８歳まで無料にすること。

２、  高齢者差別・医療費抑制の後期高齢者医療制度の廃止を求めること。後期高齢者医療山形県広域連合に対して、被保険者の意見の反映や議会の審議状況の公開と広報、及び保険料軽減を求めること。低所得者の軽減特例の廃止に反対すること。

３、  無料低額診療制度をクスリ代にも拡大すること。

４、  奨学金制度や修学資金無利子貸与制度の充実を図り、医師、看護師の確保・要請に努めること。

５、  看護師不足を解消し、若者の地元定着を図るためにも、看護師養成・確保の取り組みを強化すること。県に対して、県立又は私立学校による庄内への看護学校・看護学部の新設・併設のための取り組みを求めること。市立荘内看護専門学校の整備計画の具体化を早期に示すこと。

＜介護保険＞

１、  介護保険８期計画においては、保険料の引き上げは行わないこと。国の制度改正による給付費やサービス削減など地域介護事業の後退を招くような計画の中止を求めること。介護労働者の確保、処遇改善に対する施策と国庫負担の増加を求めること。

２、  総合事業は利用者の現行サービスを維持し、事業者の後退を招くような単価引き下げは行わないこと。運営実施者同士の情報交換する場を設け、地域の取組みを共有し、発展させてゆくこと。

通所型「住民主体サービス」の在り方について、各事業所の運営状況などを定期的に調査し、専門職指導の事業費補助要件の見直しなど、課題について改善を図ってゆくこと。

３、  介護職員の確保、処遇改善を国県に要望するとともに、市独自の支援策を図ること。

４、  特別養護老人ホームの整備目標を「在宅重度」対象だけでなく、必要な人の入所を保障できる整備をおこなうこと。認知症の重い人、医療依存度の高い人など、困難な条件のある人の入所について支援すること。

５、  特養以外の施設を利用せざるを得ない方への所得に応じた利用料軽減策を実施すること。

６、  介護サービスの質の向上を図るために、第三者評価の仕組みを作り、事業者毎のサービスの実態を市民に知らせること。非営利セクターなど、健全なサービス提供事業者の育成・活用を図ること。

７、  介護認定に関わる調査・認定の遅れの要因となっている調査員を増員すること。

８、  保険料を抑えるために、一般会計からの繰り入れに踏み出すこと。介護保険財政に拠らない一般高齢者保健・福祉施策を拡充すること。

９、  地域包括支援センターの在り方については公募制も含め、高齢者人口が６千人を超えるセンターの再編などの検討を行い、地域住民に密着した運営への改善をおこなうこと。

１０、            要介護者の移送のために、専用車両の確保と民間事業者との連携強化を図ること。

＜福祉＞

１、  見直された「生活保護のてびき」を適切に活用し、相談者の対応には憲法で保障された権利であることを述べ、相談者に寄り添った支援をおこなうこと。

２、  生活保護申請は、申請日から14日以内に保護の可否等を決定するよう事務改善をすすめること。

３、  生活保護担当ケースワーカーの増員など体制を拡充し、研修充実等での力量向上、個々のケースの集団的把握等に努め、被保護者への支援の充実を図ること。

４、  生活保護の冬季加算の特例加算(1.3倍)について周知するとともに、冬季加算の増額を国に要請すること。

５、  福祉灯油の恒常的な実施予算化の拡充を引続き県・国に求めること。

６、  公共施設への磁気ループの設置など難聴者対策を促進すること。

７、  かたくり温泉「ぼんぼ」への運営支援の継続、市が管理する旧町村の日帰り温泉施設の充実のために努力を行うこと。

＜ひきこもり、障害者福祉＞

１、  ひきこもり等の実態調査を市独自に行い、関係者、関係機関による支援体制を構築すること。

２、  障害者相談支援事業所による支援計画策定に係る運営に財政的な支援を講じること。

３、  来年度末まで計画している障害者の「地域生活支援拠点事業の整備」にあたっては、当事者団体等との協議を図り、十分な機能が果たせる整備を行うこと。

４、  障害者グループホームに係る支援策を講じること。

５、  障害者の実態を把握し、保護者なき後の総合的な支援体制を構築すること。

６、  障害者就労施設等への優先調達を拡充すること。

７、  障害者就労支援事業所へ、障害者の就労後も施設運営について支援すること。

８、  障害者支援区分の認定が、申請後早期に決定されるよう迅速に対応すること。

＜保育・子育て＞

１、  保育無償化に伴う給食費の取り扱いについては、保護者、保育現場の負担軽減を検討し改善を図ること。

２、  認可保育所の人員配置充実のための助成の拡大を図ること。保護者の居住地・勤務先の近隣など希望する地域の保育所への入所を保障すること。

３、  市立保育所民営化をやめ、公私の保育所の役割を十分に検討して、公立はその役割を果たすために充実させること。

４、  ゼロ歳児保育の途中入所に対応できる保育士の処遇改善と保育士の確保を図ること。

５、  私立保育園の充実のための支援を強めること。

６、  市単独の発達支援事業補助金や運営費補助金の増額を行うこと。

７、  国に対して、運営費の改善と施設整備費補助の維持を求めること。

８、  公園遊具の整備と遊具の新設・増設を行うこと。

＜学童保育＞

１、  子ども子育て新制度による自治体の責務を明確にとらえ、責任を持った制度設計をつくること。

２、  利用料軽減を進め、低所得世帯への助成を拡大すること。

３、  指導員加配の増額、障害児加配の充実を図ること。

４、  指定管理する学童（児童館を含む）は、運営委員会等を設置し保護者、地域住民の声が反映するようにすること。

５、  児童館への併設の場合は、学童保育専用施設を明確に区分し確保すること。

６、  児童の発達、成長に応じた「生活の場」としての施設整備を行い、支援の数に見合った施設を確保すること。

７、  学童保育の施設面積基準等の達成の年次計画をつくり、支援の単位での運営ができるよう支援すること。

＜発達障害＞

１、  ５歳児健診を行い、発達障害を適切に診断し、支援につなげていくこと。

２、  保育園・幼稚園・小中学校から卒業後に至るまでの一貫した支援を充実させること。

３、  高校から社会人までの支援体制を充実させ、作業所への支援、市の事業の提供など、就労の場の創出を図ること。

五．建設部関係

１、  市営住宅への山大農学部学生によるシェアルームの取組みを例とし、入居要件の弾力化を図り、バリアフリー化をすすめること。

２、  市営住宅の管理人選出等への指導を適切に行い入居者の自治活動を促進すること。

３、  市営住宅入居条件の連帯保証人については、今年度から廃止した水戸市などの例にも学び、入居実態を勘案して過度な負担を求めないこと。市営住宅の退去や住替えの際に発生する原状回復の費用負担についても、入居者の生活実態を勘案し、支援を行うこと。高層階に住む高齢者などの要配慮世帯については、事故など危険性なども考え、相談に努め、要望の聞き取りと、その支援を行うこと。

４、  市街地における雪置き場を計画的に配置すること。

５、  住宅リフォーム助成制度の拡充を図ること。

６、  地元産材・地元業者による住宅建設補助制度の充実を行うこと。

７、  市道苗津・大山線の第四小学校付近の整備を促進すること。

８、  市街地の大雨対策で検討・計画されている雨水排水の整備を着実に進めること。

９、  少子化が進み小学校の存続が危ぶまれる地域に、「若者地域新興住宅」（仮称）を建設し、低廉な家賃で賃貸し、人口の増加及び定住促進を図る施策を検討すること。

六．農林水産部関係

１、  国連が定めた「家族農業の10年」に鑑み、国に対し食料自給率を抜本的に向上させる政策への転換を要請し、農協改革とした不当な攻撃をやめさせ、戸別所得補償制度の復活と主要農産物の再生産を可能とする価格補償制度創設を求めること。

２、  来春開校が予定されている農業経営者育成学校の事業、運営と生徒指導にあたっては、定着を図るための「複合」「副業」も含めた地域農業の実情に沿った人材育成を行うこと。

３、  学校給食への地元農水産物の使用を拡大すること。

４、  地球温暖化、残留農薬問題など、環境保全と食の安全を農業政策に位置づけ、環境に優しい農業の振興についての取組みを進めること。

５、  遊休農地解消と有効活用をすすめる整備などの支援をすすめること。

６、  鳥獣被害対策として、電気柵設置への助成を拡充すること。猟友会の活動への支援を強めること。

７、  農林水産業の新規就労、親元就労など、担い手支援対策を強化すること。

８、  公共建築・構造物・設備の建設と改修など、あらゆる分野での地元産木材・間伐材の活用を図ること。

９、  林業振興のための、林道整備、機械化導入、就労支援を図り、「木材資源活用の循環」の復活・発展を図ること。

１０、            家族的農業経営をはじめ多様な形態の農業育成に努め、集落維持機能を高めるために支援策を講じること。

１１、            消費者との交流活動に支援策を講じること。

１２、            周辺部で廃止されてきている公共施設については、地域住民の声に向き合い農村集落の維持機能に資する活用を図ること。

１３、            沿岸・中小漁業者の経営の支援をすすめること。

１４、            「つるおか大産業まつり」における自衛隊車両展示等については、実行委員会において本市基幹産業の農林水産の祭典である目的、趣旨に合致しない事を確認し、承認をしないこと。

七．商工観光部関係

１、  商工部門の人材を確保し、地元企業・中小事業者への訪問、実態調査等、要望の把握をおこない振興策を進めること。

２、  中小企業振興基本条例を策定し、審議会を設置し広く委員を募集・選任し、地元中小企業に必要とされる支援策を具体的に図ること。

３、  公契約条例を制定し、地域内経済循環に資する公共工事発注ルールを制定する事。

４、  国、関係機関に対して、最低賃金引き上げと、全国一律の最低賃金制を求めること。

５、  国・県の中小商工業・商店向け設備投資資金の活用について支援を行うこと。住宅リフォーム制度の地域内経済循環の有効性を確信として、県事業などに協調した商店版リフォーム助成制度の創設を検討すること。

６、  大山工業団地の有効活用を図ること。

７、  官民連携による公衆トイレの環境整備を進めること。善寶寺周辺の観光地整備計画と、早期改修が求められているトイレ整備について引続き支援を行うこと。

八．市立荘内病院関係

１、  医師確保を始めとする職員体制の充実を図ること。年次有給休暇の完全取得、時間外労働の削減を進めること。

２、  看護師の長時間２交代制夜勤の影響を医療安全面・看護師の健康面などについて継続的に検討し、懸念が生じた場合は中止すること。看護師の労働負担軽減に取り組むこと。院内保育所の保育士不足を解消し、安心できる労働環境整備に努めること。

３、  差額室料は、本人（又は家族等の当事者）希望によるものに限定し、差額室が空いた場合も医療上の必要によって順番に入院を進め、差額室希望者優先としないこと。

４、  無料低額診療を実施すること。

九．上下水道部関係

１、  水道事業の広域化検討については、目的と課題などについて市民への情報開示を行い、市民の声を反映させ慎重に判断すること。国に対して水道事業の財源確保を求めること。

２、  全国的にも高い水準にある水道料金及び下水道料金の引き下げを行うこと。

３、  上下水道料金に福祉料金制度を導入すること。

４、  包括的外部委託導入に伴い、市民サービスの低下、過剰な収納対策等につながらないようにすること。

５、  国がすすめる水道事業民営化の「コンセッション方式」は、世界における水道事業の再公営化の流れに逆行しており、設備更新など国に対し財源確保を求め、水道職員や技術吏員を確保し、市の直営を堅持すること。

６、  下水道受益者負担金と共用開始後の公共汚水マスの自己負担との二重負担を解消すること。

十． 教育委員会関係

１、  中高一貫教育校の設置における弊害として、「小学生段階からの学習目標の歪みと受験競争」「少子化が進むなかで県立中学校が一つ増えることからくる既存中学校への大きな影響」などが心配される。県の高校再編計画、中高一貫教育校の設置要望を見直し、弊害の除去に努めること。

２、  今後少子化が進み、小学校「適正規模」化の地域での検討にあたっては、小規模校の優位点、子育て支援の拡充などによる少子化対策を十分に示し、統廃合については保護者を始めとする住民との合意を必須とすること。小規模校への支援措置の充実を図ること。

３、  第五学区の小学校改築または新たな建設にあたっては、いつまでも住み続けられる街づくりの一環として、地域コミュニティの継続性や地域防災拠点として十分機能することを含め検討すること。

４、  校舎の耐震改築・改修を着実に進めること。

５、  学校トイレの洋式化を推進すること。

６、  児童生徒の自衛隊駐屯地への職場体験は止めること。

７、  小中学校での食育の充実を図ること。地場産食材の使用拡大を進めること。地場産大豆の利用補助金を復活させること。自校調理・自校炊飯をめざすこと。旧町村地域ごとの地元食材活用を図ること。給食費の無料化に向けた検討を開始するとともに軽減策を検討すること。

８、  学校給食センターの民営化をやめること。民営化されたセンターの労働と労働条件の実情を把握し、向上を求めていくこと。食物アレルギー対応のために施設・人的体制を整え、範囲を拡大すること。

９、  「学力」競争を助長し子どもの成長には役立たない、全国学力テストに参加しないこと。

１０、            学校図書館活用教育の充実のため、蔵書の充実と父母負担の軽減、会計年度任用職員制度導入と併せ図書司書の処遇改善、正職員配置の復活を図ること。図書館支援員制度の充実を図ること。

１１、            人間の人格形成と地域力の強化のために読書活動を推進すること。

１２、            中学校の武道必修化では、部活動の指導者も含めて、科学的な安全対策の研修をおこなうこと。生徒の習熟度に合わせて、安全確保を優先した指導をおこなうこと。

１３、            子どもを通じて家庭生活の実態をつかみ、就学援助制度や家庭支援の周知・相談を行うこと。就学援助制度におけるクラブ費、PTA会費等についても援助を行うこと。

１４、            スクールソーシャルワーカーの増員を行うこと。

１５、            教師の多忙解消に取り組むこと。部活のあり方の見直しを初め、児童生徒及び教師の「ゆとりある教育」をすすめること。

１６、            生徒の安全な登下校のために、小学校入学時に防犯ベルを支給すること。

１７、            「庄内論語」の素読強制はやめること。

１８、            「子どもの権利条例」を制定し、人権教育を充実させること。現行の各校の校則について、「子どもの権利条約」に照らし合わせ見直しを行うこと。

１９、            教科書が大きく厚くなり、補助教材が増え、重いカバンは小・中学生の身体的負担が大きく、「置き勉」など軽減策を図ること。

２０、            学校体育館の地域開放を促進し、使用料の無料化を図ること。

２１、            明治３０年に創設された旧東田川郡育英会の教訓に学び、庄内広域行政組合や鶴岡地域における奨学金の制度化、給付型奨学金制度の検討などを進めること。

＜体育・文化施設＞

１、  スポーツ振興と市民参加に努め、スポーツ施設の点検、改修を促進すること。

２、  閉校となった学校の体育施設の活用及び代替え施設を設置すること。

３、  小真木原体育館のトレーニングルームの古くなったマシンを更新すること。

４、  櫛引赤川河川敷・グランドゴルフ場の草刈り等、利用者の支障がないように整備管理を行うこと。

５、  藤島グランドゴルフ場の定期的な草刈り、排水対策を行うこと。

６、  新文化会館を契機とし、市民の文化芸術活動が活発になるよう支援すること。また、自主事業の実施など多様な舞台芸術の鑑賞の機会を設けること。

十一．消防関係

１、  消防力の整備指針に基づく 消防力の基準を満たすように最善を尽くすこと。

２、  地域庁舎における消防団事務や旧町村の出初め式・安全祈願祭の廃止、春季・秋季訓練の簡略化を改め、地域庁舎の防災力強化を図ること。

３、 消防団における小型ポンプの移動専用車両の無いところについて、万が一の事故対応のためにも早急に車両配備を進めること。

以上